1 厚生年金保険法第 31 条の 2 の規定によると、実施機関は、厚生年金保険制度に対する(A)を増進させ、及びその信頼を向上させるため、 主務省令で定めるところにより、被保険者に対し、当該被保険者の保険料納付の実績及び将来の給付に関する必要な情報を分かりやすい形で通知するものとするとされている。
2 厚生年金保険法第 44 条の3第1 項の規定によると、老齢厚生年金の受給権を有する者であってその (B)前に当該老齢厚生年金を請求していなかったものは、実施機関に当該老齢厚生年金の支給繰下げの申出をすることができるとされている。ただし、その者が当該老齢厚生年金の受給権を取得したときに、他の年金たる給付(他の年金たる保険給付又は国民年金法による年金たる給付((C)を除く。)をいう。)の受給権者であったとき、又は当該老齢厚生年金の(B)までの間において他の年金たる給付の受給権者となったときは、この限りでないとされている。
3 厚生年金保険法第 78 条の2第1 項の規定によると、第 1 号改定者又は 第 2 号改定者は、離婚等をした場合であって、当事者が標準報酬の改定又は決定の請求をすること及び請求すべき(D)について合意しているときは、実施機関に対し、当該離婚等について対象期間に係る被保険者期間の標準報酬の改定又は決定を請求することができるとされている。ただし、当該離婚等をしたときから(E)を経過したときその他の厚生労働省令で定める場合に該当するときは、この限りでないとされている。
選択肢
① 1 年 ② 2 年 ③ 3 年 ④ 6 か月 ⑤ 按分割合 ⑥ 改定額 ⑦ 改定請求額 ⑧ 改定割合 ⑨ 国民の理解 ⑩ 受給権者の理解 ⑪ 受給権を取得した日から起算して 1 か月を経過した日 ⑫ 受給権を取得した日から起算して 1 年を経過した日 ⑬ 受給権を取得した日から起算して 5 年を経過した日 ⑭ 受給権を取得した日から起算して 6 か月を経過した日 ⑮ 被保険者及び被保険者であった者の理解 ⑯ 被保険者の理解 ⑰ 付加年金及び障害基礎年金並びに遺族基礎年金 ⑱ 老齢基礎年金及び障害基礎年金並びに遺族基礎年金 ⑲ 老齢基礎年金及び付加年金並びに遺族基礎年金 ⑳ 老齢基礎年金及び付加年金並びに障害基礎年金
A: ⑨ B: ⑫ C: ⑳ D: ⑤ E: ②
A:⑨ 国民の理解
B:⑫ 受給権を取得した日から起算して 1 年を経過した日
1年を選びやすい問題かと思います。
国民年金も同様のルールがあるので、併せて記憶しておくと良いと思います。
5年という数字がややひっかかりますが、
これは、1年を経過した後に支給繰り下げの申し出をした場合、
5年を経過した日後にある者は、5年を経過した日に当該申し出があったものとする、
というルールで5年という数字が出てくるからかと思います。
C:⑳ 老齢基礎年金及び付加年金並びに障害基礎年金
非常に複雑な条文の書き方になっています。
つまり、遺族基礎年金、障害厚生年金、遺族厚生年金の3つを指していますので、
このように覚えた方が記憶しやすいと思います。
一方、国民年金の老齢基礎年金の支給繰り下げに関しては、
他の年金給付(付加年金を除く)又は厚生年金法による年金たる保険給付(老齢を支給自由とするものを除く)
というルールとなっていて、やや違いがあります。
この辺りの知識は、再度問われる可能性が高いので、十分復習しておきましょう。
D:⑤ 按分割合
当事者が合意し請求するのは「按分割合」です。
「改定割合」は、「按分割合」を基礎として厚生労働省令で定めるところにより算定した率のことをいいます。
重要語句は正確に把握しておきましょう。
E:② 2 年
多くの受験生が把握していた数字かと思います。
ちなみに、2年経過していても、裁判所に審判申立等をしていた場合は、確定後1カ月以内であれば当該請求をすることができます。
また、合意分割に必要な情報の請求についても、
当然2年経過後は請求することができないルールになっています。